家に帰ると、ウンチの跡があるのにウンチが見当たらない。
ウンチの片付けが間に合わず、目の前で食べてしまう。
成長とともに見られなくなる行動だといわれていても、
愛犬がウンチを食べる瞬間を見るのはとてもショックですよね。。。
そこで!なぜウンチを食べるのか?
その理由と対処法について犬の腸活アカデミーでご説明します。
食糞とは?
動物が自身や他の動物の排泄物を食べることをいいます。
糞だけでなく、石や土、草、タオルなど食べ物以外のものを口に入れてしまうことを「異嗜」または「異食症」といいます。
ここではウンチ(糞)について述べています。
食糞する5つの理由
①母性行動
母犬は子犬の排泄物を舐めて処理をします。
これは子犬が歩けるようになるまで清潔に保つ行動からくるもので、食糞はこの行動を真似ているという説があります。
②野生の名残り
排泄物をなくすことで、外敵から自身を守る行動からくるものといわれています。
③空腹
食事量が少なかったり、内部寄生虫の感染があったりと栄養が取れていない可能性からくるもの。
④嗜好性
フードがあっていないなど未消化の場合、ウンチにフードの匂いが残っていることで食糞行動につながるという理由。
糖質が多く、タンパク質量が少なすぎないか、確認しましょう。
⑤ストレス
犬は集団で生活する生き物なので、一人長時間のお留守番はストレスに感じます。すると、足を舐めたり、ウンチを食べる行動につながるのです。
また、「自分が出したものを取られたくない」という心理からくることもあるそうです。
食糞させないための対処法
①とにかくすぐ片付ける
一緒にいる場合すぐ片付けることを徹底しましょう。
この時、わぁ!とか、あっ!!など大きな声やリアクションは控えて、内心慌てていても犬からみて「落ち着いた」態度をとることが大事です。
急ぎながら慌てず、落ち着いて行動しましょう。
また、ダメー!!など叱ってはいけません。
叱ると隠れて食べるようになったり、ウンチに対してより執着が強くなる可能性があります。
苦味スプレーなど試すこともありますが、スプレーを準備する間に食べていた、、、という報告も少なくありません。その場合、速やかに片付ける方が得策といえます。
②ご褒美を用意しておく
犬が好きなおやつやおもちゃなど、ウンチより関心が高く喜ぶものを予め用意しておきます。
排泄のあと速やかにおやつをあげられるようにし、関心を逸らしましょう。
③遊びなど犬の興味、好奇心を満たしておく
犬は体を動かしたり遊んだりとアクティブな時間が必要な動物です。
活動する時間を十分確保することで、暇でウンチを食べる対策になります。
④トレーニングを始める
トレーニングは子犬からおこなえます。
普段からさまざまなコマンド「オイデ」などでトレーニングしておくことで「ウンチから気をそらす」きっかけにつながります。
⑤出かける前に済ませておく
出かける予定が予めわかっている場合は、食事の時間や散歩など、排泄の時間をコントロールしてみましょう。
事前に済ませることで、留守中の排泄を減らす効果が期待できます。
栄養不足から考えられる食糞
本能的に不足する栄養を補うため食糞行動につながることがあります。
栄養が足りないとそもそも消化力が上がりません。
ビタミン、ミネラル不足(特にカルシウムや鉄分、亜鉛)、糖質が多くタンパク質量の少ないフードなど消化力の低下した状態で、それら栄養素を再吸収するための食糞行動だとしたら、「タンパク質量は取れているか」「消化吸収する腸内環境は整っているか」「食物繊維が多すぎないか」「ビタミンミネラルは取れているか」もしくは「取れる状態であるか?」を見直す必要もあるでしょう。
ぜひ普段食べている食事やフードの成分保証などをチェックし、内容や食事量を確認してみてください。
ビタミンはさまざまなエネルギー代謝の補酵素として働きますし、ミネラルは微量でも生体の酵素活性の補因子として浸透圧やPHの調整など生体の働きに非常に重要です。
また、腸内環境にも大事な亜鉛などミネラルは細胞に入っていきにくく吸収がむずかしい栄養素である一方、多くのサプリメントには体内利用率が低いとされているグルコン酸亜鉛が使われています。
アミノ酸でキレートされたもの、あるいは消化酵素と一緒に摂るなど、専門家に尋ねてみることをオススメします。
まとめ
食糞は「異嗜」または「異食症」ともいいます。
母性行動や野生の名残りからくる行動ともいわれていますが、不安やストレスなどの心理状態から引き起こされることも一因として考えらます。
また、栄養面においては糖質や食物繊維多めの食事やフードを食べていることでタンパク質量、ビタミンやミネラルが不足する「栄養不足」からの行動も考えられます。
その場合、現在の食事やフードを見直してみましょう。
食糞行動には、すぐ片付けることをしながら習慣化しないよう、根本的な原因に対しての対処が必要といえます。
ウンチを食べる行動は愛犬からのサインなのかもしれません。
適切な対処でこれからの長い時間、お互いにとって最適なものになりますように!
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