アメリカ食品医薬品局(FDA)は、2025年1月15日に、合成着色料「赤色3号(Red No. 3、エリスロシン)」の食品および経口薬への使用を禁止する決定を発表しました。
この決定の背景には、1990年に高用量の赤色3号がラットに甲状腺腫瘍を引き起こすことが判明した研究結果に基づいています。
このことから今回は添加物についてまとめ、解説します。
添加物とは?
私たちが日常的に目にするペットフードには、多くの添加物が使用されています。
これらは、食品の保存性や味、見た目を向上させる目的で加えられるものです。
しかし、添加物が犬の健康に与える影響を考えると、一部には注意が必要なものもあります。
よく使われる添加物の種類
ペットフードに含まれる主な添加物にはどのようなものがあるのでしょうか
1. 合成保存料
微生物の繁殖を抑えるために使用されます
– ソルビン酸、安息香酸:微生物の繁殖を抑えますが一方で発がん性やアレルギー性のリスクが指摘されています
2. 人工甘味料
– アスパルテーム、スクラロース: 糖尿病や肥満のリスクを高める可能性があり、腸内細菌バランスを崩すことが報告されています
– アセスルファムカリウム: リンパ球の減少、肝臓への負担、腸への悪影響が懸念されています
3. 酸化防止剤
<合成タイプ>
– BHA(ブチルヒドロキシアニソール):長期間摂取により発がん性や内分泌撹乱のリスク
– BHT(ブチルヒドロキシトルエン):肝臓への負担が懸念されています
– エトキシキン:酸化防止作用があるが、長期摂取により肝臓への影響が懸念されています
ペットフード安全法ではBHA単独での制限は 75 µg/g(75 ppm) まで、BHAとBHTを合わせて 150 µg/g(150 ppm) までの使用が許可されています。
また、エトキシキンも含む場合、BHA、BHT、エトキシキンの総量が150 µg/gを超えないように規定されています。
<天然タイプ>
-ビタミンE(トコフェロール):油脂の酸化を安全に防いでくれます
-ローズマリー抽出物: 自然由来の酸化防止成分で高い効果が期待できます
4.着色料
見た目を鮮やかにするために使用されます
– 合成着色料:タール色素(赤色40号、青色1号など)はアレルギーや発がん性リスクも指摘されています
-天然着色料:カラメル色素やクチナシ色素は比較的安全とされていますが、一部のカラメル色素にアレルギー性や発がん性が指摘されているものもあります
5.その他の添加物
– 合成乳化剤(例: グリセリン脂肪酸エステル)は食感を向上させるために使用されますが、消化不良や炎症、腸内細菌に影響を与える可能性も指摘されています
– 発色剤(亜硝酸ナトリウム) 防腐効果がある一方、過剰摂取で発がん性、肝臓や腎臓への影響が懸念されています
添加物を正しく選ぶために
①パッケージ表示に騙されない
②パッケージの裏、成分表示の確認はマスト
③なるべく安全なフードを選ぶ
まとめ
ペットフードは超加工食品ともいわれており、その品質の保持のため添加物は切り離せません。
ですが添加物にはラットの実験でも健康被害が示唆されているものも多く、長期的な影響が懸念されています。
私たちがちゃんと学ぶことで危険な添加物、適さない添加物に関してちゃんと選び分けることができます。
大切な愛犬のために添加物の種類や選び方を知り、犬の健康を守ってあげてくださいね!
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